高性能住宅のキモは断熱?気密?or 耐久?
日本の家の寿命はおよそ30年(国交省データはこちら)と言われています。
日本の家の寿命は米国の半分位しかありません。
木の住宅(木造)が主流の米国ですが、日本と何が違うのでしょうか。
誰がダメだったのか?犯人捜しはさておき、
米国並みに60年は長持ちさせたい日本の住宅に足りないモノは何か?
気候が違うと言う識者もいますが、日本の気候が米国のそれと比べて厳しいとは思いません。
米国はハリケーンや長雨、高温や多湿も南の方で頻繁に起こりますし、
北部は低温、大雪、乾燥も激しく、どちらも木造住宅を建てています。
長持ちしない理由1【全館暖房でない】
日本の暖房は局所間欠暖房(一部分だけを必要な時間だけ暖房する)です。
日本以外の国では、家中丸ごと24時間暖房(全館暖房)しています。
局所間欠暖房の欠点は、部分的に温まる場所と冷たい場所が存在し、
冷たい場所に暖かい場所で出来た水蒸気が移動し、結露が発生することで、
痛んだり、カビが生えたりしてしまうことです。
全館暖房の場合は、屋内の温度差がなくなる為、結露などの発生が減少し、
室内環境も良くなります。
長持ちしない理由2【定期的なメンテナンスの不足】
長年外に雨ざらし日ざらしの車の塗装面が白くはげてしまうように、
家の外壁や屋根も傷んで来ます。
定期的(15年おき)にメンテナンス(塗装工事など)行う事で、
部材の劣化を遅らせることができます。
また、状態によっては部材(屋根や窓など)の交換(30年~)も必要になります。
ノーメンテで持つのは30年が限界と言うことでしょう。
長持ちしない理由3【気密のない断熱】
法隆寺が1300年も保っているのは、断熱も気密もないからです。
木が空気に触れ、常に乾いた状態をキープできれば、大変寒いですが、
木構造の建物でも長持ちします。
しかし、現代の住宅を断熱なしで建てることはできません。寒すぎます。
暖房するには、気密処理を施し結露を防がなければなりません。
気密のない家は水蒸気が外と室内を自由に移動し、壁内で結露を起こします。
冒頭のテーマ「高性能住宅のキモは断熱?気密?or 耐久?」の問いですが、
答えは、「すべて必要」です。
中でも気密は、断熱を有効にするためにも、耐久性を向上させるためにも大変重要です。☘️
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