なかなか伝わらない性能の話(換気)
前回お話した「寒い」と言われてしまった新築のお家にお邪魔しました。
当日は外気温が19℃もあり、春の暖かさを実感できる好天気でしたが、家の温度は17℃でちょっと寒い感じです。
前日の夜からの温度を冷保温している様でした。
高気密・高断熱のお家はいわば、サーモ水筒(魔法瓶)と同じです。
お湯は冷めにくく、冷水は冷たさをキープします。
家が冷たいままであればそれを長くキープするのが高気密・高断熱住宅なのですから、
暖かいと感じるまで暖房をして戴けれはその温度をキープしますが、そもそも暖房なしでは暖かくはなりません。
「暖かい家」とは保温する家という事で、何もなしで暖かくなる家ではないのです。
前回の私のブログでは「気密」の話をしました。 気密は「換気」をちゃんと行う為に必要な性能であることが解って戴けたと思います。
そこで今回は、気密工事がしっかり行われたお家の次のステップアップである熱交換換気についてお話します。
気密住宅の場合、室内の空気環境を良い状態にするために積極的な換気が必要です。
通常は排気が主体の第3種換気(排気を機械で行い、給気は自然に任せる方式)が比較的温暖な地域では通常の換気設備になります。
けれども、静岡でも12月~3月の間は暖房シーズン、
せっかく暖まった空気を換気でただ捨てるのでは勿体ない。
暖房で温めた室内温度を少しでも回収出来れば、光熱費もセーブ出来ますし、地球温暖化対策の一助にもなると言うものです。
そこで登場するのが、「第1種熱交換換気システム」です。
これは換気で失われる温度と湿度を再利用するものです。
現在最高レベルのものなら、90%の温度を回収することができます。 😛
良い設備ですが、一つだけ注意する事があります。
それは、
隙間だらけのお家に今回ご紹介した熱交換換気を付けても意味はありません。
温度や湿度も隙間風によって常に外の影響を受けてしまいますので、電気代が無駄なだけです。🍎
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