なんちゃって通気はまだ多い
長期優良住宅が始まって14年、建物の長持ちのため果たした役割は大きい。
特に外壁通気は重要ですが、いまだに仕組みを理解していない方もいるので、
おさらいをしてみます。
外壁通気工法は長期優良住宅の劣化対策等級3を取るための実質的な条件で、
外壁下地(合板)の外側(外壁材との間)に通気の為のスペースを取ることで、
構造躯体を湿潤から守るための仕組みです。
図の矢印が空気の流れです。
【注意】外気は構造体の中を流れるのでなく、構造(断熱材)の外側を流れるので、
家の中に外気が入り込むわけではありません。
断熱材と通気層との間には通常は合板と透湿防水シート(防水紙)が貼られ
そこが室内と室外の境になります。
矢印で示す通り、空気が下から上に向かって流れる事が大前提。
その為、下図の様な方法で空気の流れるスペース作ります。
外壁材の形によって、縦胴縁か横胴縁かが決まります。
空気が下から上に向かって流れるため、縦胴縁の方が良さそうですが、
横胴縁を選ぶ場合は、2m間隔に3㎝の隙間を作る事が推奨されています。
しかし、胴縁を施工することだけが独り歩きして、肝心の空気の流れを
忘れてしまっている現場も多いのが現実です。
上の例は国の求めている2m間隔に3㎝の隙間を作っていません。
次は、
チョット見では分かりませんが、工夫をされている会社もあります。
胴縁材の裏側が所々えぐれていて、空気が下から上に流れる様になっています。
小さな溝では空気の流れる量が足りないと考えるならこんな方法もあります。
これは胴縁の数が倍必要になりますが、確実に空気の流れが起こるので、
弊社でも横胴縁ならこの方法を取ります。☘️
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