冷房用エアコンの選定は難しい【マニアック】
今年の夏は長くて暑いですね。😩
エアコン冷房がなければ生きていけない今日この頃ですが、
冷房用エアコンの機種選定は思いの他難しいのです。
当社では全館冷暖房を基本とし、暖房用エアコンは床下に、
冷房用エアコンは小屋裏や2階ホールに設置する為、それぞれ暖房専用・冷房専用としています。
🍧 🍧 🍧 🍧 🍧
暖房用エアコンの機種選定に比べて、冷房用のそれが難しのは、
(1)家での生活・活動が全てエアコン冷房のマイナス要因となる
(2)省エネという視点からは冷房能力の大が小を兼ねない
を考慮する必要があるからです。
(1)の「エアコン冷房のマイナス要因」とは、人体発熱、家電発熱、
料理、入浴、日射など、冬のエアコン暖房では全てが安全(プラス)側に
働くアクティビティを熱源として見なさなければなりません。
(2)の「大が小を兼ねない」とは、大きな出力の出せる機器でも、通常の
運転がその最大能力の30%も使っていない場合がほとんどで、効率の面で
考えるとより小さなコンプレッサーを70%位の出力で運転した方が高効率と
言われているからです。
そこで計算によって最適な冷房用エアコンを選びたいのですが、
その計算に必要な数値がQ値です。
今やUA値に取って代わられた感のあるQ値ですが、Q値にあってUA値にない
ものがあり、それ故Q値が必要になるのですが、新住協の温熱計算ソフトQPEX
で計算してみました。
赤枠の中に「住宅全体 141.78(W/K)」とありますね、これがQ値です。
Q値にあってUA値にないものとは、換気によるエネルギー損失です。
このQ値は、1℃室内温度を下げるのに必要なエネルギーそのもの、
故に、以下の式で必要な冷房エネルギー量を計算することができます。
必要エネルギー = 温度差 × Q値(住宅全体) + 室内発生熱 + 日射取得熱 + ※潜熱負荷
※潜熱とは、水蒸気の形で潜伏している熱
冷房用エアコンの選定の方が暖房のそれより、考慮する要素が多いこと、
お分かりいただけましたか?
新住協のQPEXを使えば、Q値計算と共に冷暖房機器の必要エネルギー計算も
行ってくれるので、大変重宝しています。
結果は「2499.8W」、つまり2.5KWの冷房エネルギーが必要な事が分かりました。
2.5KWと言えばエアコンのカタログでは8畳用、これで全館冷房できるとは。😆
いくらかの余裕をもたせた機種の選定を行おうと思います。
このお家、9月中旬に構造見学会を行う予定ですので、断熱気密や換気、全館冷暖房
全てご覧いただけます。 乞うご期待!☘️
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