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「塗り壁」が最強なわけ ~ 長期優良住宅を支える外壁の仕組み~
外壁といえば、いま最も一般的なのは「窯業系サイディング」です。
ただし、その継ぎ目を埋める“コーキング材”が15年前後でひび割れたり変色したりするため、
「メンテナンスが面倒」「見た目が古くなる」と敬遠されがちです。
一方で、ガルバリウム鋼板などの金属サイディングは、シャープでスタイリッシュな印象を持つ一方、
「ちょっと工場みたい」と感じる方も少なくありません。
そこで、私たちサンキハウスが標準仕様としておすすめしているのが――塗り壁仕上げです。
ただし、私たちの塗り壁は“昔ながらの塗り壁”とはまったく異なります。
「塗り壁=ひび割れる」という誤解
昔の塗り壁は、下地材(アラシ)の上に直接モルタルを塗る工法でした。
しかし、この方法では地震などで下地が動くと、モルタルが割れる原因にもなっていました。
サンキハウスの塗り壁は、これとはまったく異なる構造を持っています。
その中心となるのが、「外壁通気構法」+「セラディール下地板」です。

外壁通気工法が長期優良住宅の基本仕様
国が定める「長期優良住宅」の技術基準には、外壁通気構法が必須項目として明記されています。
これは、外壁の内部に空気の通り道(通気層)を設けることで、
湿気を逃がし、構造体を長持ちさせるための仕組みです。
サンキハウスでは、構造用面材(合板)の上に以下の層を順に設けています。
- 透湿防水シート(タイベック)を施工
- その上に15㎜の通気胴縁を縦方向に取り付け
- さらにセラディール(窯業系サイディング)下地板を張る
このセラディールは厚さ約16㎜の堅牢な無地サイディング材で、通気層を確保したまま外壁を強化します。
合板に直接モルタルを塗るのではなく、通気層と下地板を経由する構造こそが、
塗り壁を「長寿命仕様」にする大きなポイントなのです。


セラディール下地+樹脂メッシュで“ひび割れない塗り壁”を実現
セラディールを張り終えた後、壁全体に樹脂製メッシュを全面に貼り付けます。
これにより、板と板が一体化し、下地全体が強固な「一枚の壁」として働きます。
その上から下地モルタルを塗り込めば、もはや板の継ぎ目は存在しません。



さらに、セラディール自体が“千鳥(りゃんこ)張り”で施工されているため、
地震の際も力を分散し、面として高い耐震性を発揮します。
この構造が、私たちが“地震に強い塗り壁”と呼ぶゆえんです。
塗り壁が守る“コーキング劣化”へのもう一つの効能
塗り壁には、もう一つ大きな利点があります。
それは、窓まわりのコーキングを紫外線から守ることです。

通常、外壁サイディングでは、窓枠とサイディングの間にできる隙間を防水のためにコーキング材で埋めます。
しかし、このコーキングは15年ほどで硬化し、ひび割れ・剥離・変色などの劣化が進行します。
それが雨水の侵入や外壁の傷みにつながるため、一般的には15年ごとの打ち替えメンテナンスが必要です。
ところが、塗り壁仕上げの場合は違います。
塗り壁材がコーキング部分を覆い、紫外線を遮って劣化を防ぐため、
コーキング自体の寿命が格段に延び、打ち替えの必要がなくなります。
つまり、
「通気構法 + セラディール下地 + 塗り壁仕上げ」この組み合わせは、見た目だけでなく防水・耐久の観点でも非常に合理的なのです。
仕上げにはレナガスをおすすめしています
下地モルタルの上には、お好みの仕上げ塗材を施工します。サンキハウスでは近年、高い耐汚染性とメンテナンス性を両立する「レナガス」仕上げをおすすめしています。
レナガスはナノ親水作用を持つ塗り壁材で、雨水が壁表面に水の膜を形成し、付着した汚れを浮かせて自然に流す「セルフクリーニング機能」を実現しています。そのため、従来の塗り壁で問題となりがちな汚れの蓄積が抑えられ、サッシ周りなどから発生する黒い筋汚れも目立ちにくくなります

また、レナガスは美しい質感や多彩なカラー展開を持ちながら、塗り壁独特の風合いを保ちつつ、長く美観を維持できる素材として評価されています。

見た目はやさしく、中身は強く
完成後の見た目は一見“昔ながらの塗り壁”に見えます。しかしその内部は、最新の建築基準に基づく多層構造。
「通気構法 × セラディール下地 × 樹脂メッシュ × 漆喰仕上げ」これこそが、サンキハウスが考える最強の外壁仕様です。
美しく、強く、そして長く住み続けられる家。
見た目のやさしさの中に、確かな技術が息づいています。
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