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室内の乾燥と冬の雨
今週は冷たい雨が降っていますが、室内の乾燥は収まりません。
まだ暫く加湿器をそのままにして下さい。
雨が降っていると乾燥も緩和すると思ってしまいますが、
気温が低い日の雨が家の中の湿度を改善することはありません。
3月に入ってからの気象庁による「日ごとの気温と湿度」の表によると、

3月6日の静岡市は「雲のち小雨」という天気でした。
気温は割と高く、最高15.2℃(平均10.5℃)、平均湿度71%でした。
室内の湿度は40%以上をキープしたいと思い、
外気をそのまま取り入れると、乾燥が進みます。
(冬の乾燥について東大の前准教授の解説は → こちら)
空気は温度によって含める水蒸気量が変化するので、
気温の低い日の水蒸気量は、雨が降っていても少ないのです。
それでは、
3月6日の温度10.5℃(平均)、湿度71%(平均)の外気を
換気のため室内に取込んだ場合の水蒸気量を見ると、

この空気が室内(22℃)に取り込まれた時、暖房によって次第に22℃になって行くのですが、
温度が上昇しても絶対湿度(g)は変わらず、相対湿度(%)が下がっていきます。

要するに、上図の赤点は右に移動するだけです。
曲線で表されているのが相対湿度のメモリですが、70%の曲線上にいたものが、
30%と40%の間に移動します。
ですから換気を多めに行って、雨の湿度を部屋取り入れようとしても、
逆に室内の相対湿度が下がる(乾燥する)ことになるのです。
エアコン暖房が過乾燥の原因という誤解があります。
パネルヒーターでもコタツでも部屋の温度が高くなれば、相対湿度は下がります。
昔のガスや石油ストーブなど燃焼系の暖房器具は、
燃料を燃やした時に水蒸気が出て加湿になるのですが、
酸素を消費し空気を汚すので換気量を増すことになり、ムダが多くなります。
【結論】
冬、室内が乾燥するのは換気のせいです。
外の湿度が室内の湿度を決めています。
換気システムを全熱式の一種熱交換にすれば、
乾燥した外気を直接室内に入れる事がなくなります。
湿度も交換できるので冬の過乾燥も軽減できます。☘️
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