冬の結露と夏の結露

急に寒くなりましたね。 信越では大雪も降って、今年の冬は雪不足はないのかな?
コロナが猛威を振るっている北海道には行けないので、車で行ける信州の雪が気になる
今日この頃です。

⛄️     ⛄️     ⛄️     ⛄️     ⛄️

冬、家の心配ごとの一番は「壁内結露」です。
見えない壁の中で結露が起こっていれば、家が長持ちしないですし、
カビや腐朽が起こって、健康被害のリスクも高くなります。

今のように外気温が0℃になる日が続くと、室内との温度差が20℃もあり、
日の当たらない壁面は長い時間結露が続いているかも知れません。

床断熱の在来工法で建てた家は「気流止め」がなければ壁内に外気が流れ込みます。
更に気温の下がる夜間に湿った空気が持つ水蒸気が壁内の合板側で結露してしまう。
これが、冬型結露です。

寒い地域では深刻な問題ですが、静岡でも冬の間は結露リスクがあるので、
外壁の室内側に防湿シートを張ることが大事です。

 

それに対して、「夏型結露」と言うのもあります。
同様に壁の中で起こる結露ですが、湿気の来る方向が逆転するので「逆転結露」とも
呼ばれています。

湿った夏の外気が壁内に入り込むことで、外壁の室内側の防湿シートの内側が結露する。
これが夏型(逆転)結露です。

デュポン™スマート® HPから

ただしこの夏型結露が起きる条件は、冬型ほど頻繁・簡単ではありません。
(1)室内の冷房温度が27℃ぐらいなら、壁内温度34℃相対湿度70%以上が必要
(2)気流止めがないか、外部側の構造用合板の透湿抵抗値が低いことが必要
(3)構造材の含水率が20%を超えるなど湿っていることが必要
上記の条件の一つ以上を満たしていて、且つ長時間連続することが必要です。

西日の当たる西壁面が日射熱で温められる(1)の条件が当てはまり、(2)や(3)
の条件も当てはまった場合でも、短時間に隣家の影で遮られるなら、
夏型結露が起こってもそれはほんの一時。
直ぐに周りに拡散して再び水蒸気になっていると考えられます。

長く続く冬型結露とは違うのが夏型結露です。
また。これは住人がコントロールできる現象です。
そもそも、冷房温度を低くしない(ガンガンに冷やさない)ことで回避できるのです。

外気の温度と湿度から露点温度を計算し、室内壁がその温度以下にならない様に
ご自分で室温をコントロールすることで防ぐことが出来ます。
露点温度計算サイトはこちら -> 株式会社おんでん工房「湿り空気線図」

 

冬の壁内結露は対策のない家では防ぎきれませんが、夏の壁内結露は住まい方で、
防ぐ手立てがあります。
家のお手入れのと同様に、気遣ってお住まい戴ければ家も長持ちします。☘️


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