無理をする所じゃないと思う

米国のフロリダ州マイアミで歩道橋の崩落事故がありました。
車が何台か下敷きになる大惨事でした。

写真を見ると、幅40m以上はある道路に掛かる歩道橋ですが、橋の両端の柱しかなく、
全ての重みを両端部で支えているトラス構造の橋のようです。

道路の真ん中あたりに、斜線で囲った緩衝帯が見えるので、ここに柱を立てればスパン(渡り巾)が半分になり、
橋の構造ももう少しシビアでなくなったと思うのですが、カッコよさを優先したのでしょう。

デザイン優先の悲劇です。😢

住宅の設計でもいつも同じ問いかけがあり、考えさせられます。

30畳(スパン5460㎜、奥行9100㎜)の大きな部屋

木造でも計算により大スパンの部屋を作ることも可能です。 しかし、計算はあくまでシミュレーション。

窓のある所は壁としての機能はありません。2階床の渡り巾(スパン)や見た目のボリュームに対して、
それを支える(窓の無い所の)壁が少ない様に思うのは私だけでしょうか。
構造計算をして許されればどんなに長いスパンでも良いと言えるのかもしれませんが、無理をする所ではありません。

当社の住宅設計では、2階床のスパン(渡り巾)を最大4.1mと決めています。(出来れば3.6mがなお良いのですが…。)
大きな吹抜けやスキップフロアなど2階床の連続性のない床組構造も水平構面という考え方から言うと、
地震耐力としては弱くなる要素です。(スキップフロアは特に。)

ただ2階建てには必ず一つは吹抜けがあります。それは階段室です。
ですから、吹抜けがイケナイわけではないのですが、もう一つ吹抜けを作るなら、位置と大きさを良く考えて設計する必要がありますね。☘


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