30年後の事を考えて
30年で建て替える日本の家と60年は使う外国の家、一体どこが違うのでしょうか。
リノベーションの商談が増えて来て、築30~40年の家に接する機会も多くなってきました。
古い家だけど手直しして住み続けたいとの思いを叶えてあげたいのですが、窓を交換したり内装を壊して断熱材を入れたり、耐震補強を行ったりすると新築と変わらないくらいの金額になってしまいます。
ですから、30年位で建て替えを行って来たのが日本の家です。
外国の家はどうかと言いますと、窓は簡単に交換が可能なのです。
窓メーカー各社の寸法も統一されているし、壁を壊すことなく窓の交換もできる仕組みです。
日本は数年前まで窓メーカー各社がバラバラの寸法で窓を作成していました。(数年前に寸法が統一されました。)
排水や給水の配管も基礎に埋め込まれていて、容易に管の交換はできないのが普通でした。(現在は長期優良住宅でここが改良されました。)
ようやく外国の様に窓の交換や給排水管の交換が可能な仕組みに変わってきています。
まだ完ぺきではありませんが、これから30年後には外国並みに60年位は住み続けることが可能になると思います。
では、60年住み続ける家にするにはどうすれば良いのか?
それには、今から建てる新築住宅が窓や給排水管の交換が可能な家にしておく必要があります。
具体的に言いますと、長期優良住宅仕様で建てる事、樹脂サッシをつかうことです。
60年の間に窓は必ず交換が必要になります。
現在のアルミサッシでは防水つばの部分が障害となり、外壁を壊さなければ窓を取り外せないのです。
外壁を壊さずに交換できるように、窓メーカーには更なる技術革新が必要なのですが、樹脂サッシならば防水つばを切断できるのでまだましと思います。
また断熱材を交換するには壁を壊さなければならないので、交換の必要無いように現場発泡ウレタン断熱材などではなく、変化をおこさない原料の断熱材(グラスウールやセルロースファイバーなど)を使っておくことが重要だと思います。また、いずれにしても壁の中で内部結露を起こさない仕組み(気流止めや気密シート)が必須です。
デザイン優先の住宅ではなく、永く機能や性能を保ちながら必要なら交換ができる部品で家を作ることが求められているのではないでしょうか。☘️
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- 宅地建物取引士
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