ツーバイフォー(2×4)住宅で階間エアコンは可能?

冬季、床下エアコンは暖房には最適ですが、夏の冷房では床下から2階に冷気が届くはずもなく、
2階には別のエアコンを冷房用に設置する必要があります。

性能オタクの工務店の集まりである「新住協」では、
床下ならぬ階間(かいま)に壁掛けエアコンを設置して、
暖房にも冷房にも一台のエアコンで空調する新方式を開発中です。

階間とは1階の天井と2階の床の間のこと。
30㎝程度の隙間が階の間に存在していて、そこに向かって暖気(冷気)を流し、
家中を冷暖房すると言う、野心的(笑)なシステムです。🤪

在来工法の場合、
階間には30㎝程度の高さの隙間があります。

2階には床に、1階には天井にファン付ガラリ設置して強制的に空気を噴き出すことで、
冷暖房の両方に一台のエアコンで対応するものです。

上手く機能すれば全館冷暖房として床下エアコンより都合が良さそうです。

しかし、ツーバイフォー(2×4)工法の場合はチョット難しいのです。
それは、ツーバイフォー(2×4)工法の床にはファイアーストップがあり隙間がないからです。

床根太と言われる木材が、1階の天井と2階の床に接して存在する為に風の通る隙間がないのです。
モノコック構造と言われる所以ですが、床の面も箱状に閉じられており、空気の流れがありません。

 

ツーバイフォー(2×4)工法発祥の地アメリカでは、エンジニアリングウッドと呼ばれる構造材が普及しています。
特にトラス構造の部材が屋根などに使用されています。

平行弦トラスと呼ばれる、床や陸屋根に使われる平行形状のトラスがあります。

平行弦トラス

橋の欄干のような形ですが、それを2階の床に使用すると

こんな感じに並びます。 ギザギザ状の隙間が開いているのが分かりますか?
これなら2階の床材を張り、1階の天井を閉じても左右前後に空気が流れます。

 

現在この平行弦トラスを日本で使うのは難しいのですが、
将来的には日本でも普及すると思います。☘️


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