悩ましい、水蒸気

サンキハウスの家では冬季、一台のエアコンで全館暖房が実現していますが、
夏季の冷房を一台のエアコンで全館冷房するのは色々と難しさがあります。

😅

夏季、家電からの発熱やお風呂・シャワーからの湯気(水蒸気)は全て
暑さに繋がるマイナス要因になる為、温度と湿度、特に湿度のコントロール
が大変だからです。

温度だけを見ていると、
外気温が25℃以下になって涼しいと思い、窓を開ける人も多いでしょう。

しかし、
湿度が高い外気を不用意に室内に入れると、折角エアコン冷房で除湿できていたにも拘らず、
外の湿った空気を取り込み室内の湿度が上がってしまします。

エアコン冷房は温度を下げると同時に大量の結露水を発生させるので、
温度と湿度は共に下がるのですが、多くの電力を除湿に使ってしまう為、
外気温が低いからと言って窓を開ける事が省エネ的に良いとは言えないのです。

気温30℃、相対湿度80%の空気1㎥に含まれる水分量

それでなくても、
24時間換気を行っている現代の住宅は1時間に200㎥ほどの外気を換気で取り込みます。
すると、24.3g × 200㎥ = 4860mlですから、約5リットルもの水分が毎時間室内に
取り込まれる計算になります。

エアコン冷房で26℃まで冷やすと露点に達しますので結露をします。
その時に、1㎥の空気にある24.3gの水分は結露して19.5gまで下がるので
24.3 ‐ 19.5 = 4.8g  4.8g x 200㎥ = 960mlとなり、約1リットルの
水が毎時間発生する訳です。

 

話がややこしくなりましたが、エアコン冷房で発生する水をタンクにためる実験では、
1日に30リットルもの水が生じていますので、概ね上記の計算は成り立っています。

結論として、
一台のエアコンで全館冷房をする条件は
(1)C値 = 0.5c㎡/㎡位の気密性能
(2)UA値 = 0.5W/㎡k、 Q値 = 1.6W/㎡k程度の断熱性能
(3)熱回収率80%程度の第一種熱交換換気システム
(4)窓を開けない
(5)冷房の連続運転

我が家ではこの条件で全館冷房をしています。
時折外気温が室温を下回り、窓を開けたい衝動に駆られます。

しかし窓を開けると途端にエアコンの消費電力が上がってしまう為、窓は開けません。
お風呂♨️の換気には、お風呂の窓を開け換気扇を回して、ドアは閉めることで出来るだけ
外気が浴室の外(脱衣室)に漏れないように心掛けるなどの対応が必要です。

 

一台のエアコンで全館冷房の難しさが分かって戴けましたでしょうか。
出来ない訳ではないですが、窓を開けないなどの使い方に難しさがあります。☘️


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