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住宅を建てる過程をAIで可視化! iPhoneのLiDARとTwinmotionで実現した新しい家づくり
完成した家だけでなく、「家ができるまで」を見てみたい
住宅の完成予想図といえば、これまでは外観や室内のCGパースが一般的でした。
しかし、家が完成すると見えなくなってしまう部分にこそ、住宅の性能や安全性を支える大切な技術が詰まっています。
基礎ができ、床が組まれ、壁が立ち上がり、屋根がかかる。そして断熱材が入り、外壁や内装が仕上がっていく。
こうした家づくりの工程を、実際の建築予定地の風景の中で立体的に見ることができたら、住宅の構造や施工の仕組みをもっと分かりやすく伝えられるのではないか。

そんな試みが、AI技術の進歩によって実現できるようになりました。
今回、サンキハウスでは、AIを活用して作成した2×4(ツーバイフォー)住宅の3Dモデルと、iPhoneで計測した実際の敷地の3Dデータを組み合わせ、住宅が建ち上がっていく様子を可視化することに成功しました。
AIが住宅の3Dモデルを作成する
今回の取り組みで使用したのは、Anthropic社のAIプログラミングツール「Claude Code(クロードコード)」です。
Claude Codeは、人間が言葉で指示を与えることで、プログラムの作成や修正を支援してくれるAIです。
今回はこのツールを活用し、2×4工法の住宅を構成する基礎、床組み、壁枠組み、屋根などの部材を3Dモデルとして生成しました。
通常、こうした3DモデルはCADソフトなどを使って一つひとつ作成していきますが、今回はAIにプログラムを書かせることで、住宅の構造を図面から立体化しています。
さらに、それぞれの部材をグループ分けすることで、建築工程に合わせて表示・非表示を切り替えられるようにしました。
これにより、完成した住宅だけでなく、基礎工事から上棟、外装工事まで、建築途中のさまざまな状態を再現できます。
iPhoneのLiDARスキャナで、現実の敷地を3Dデータに
もう一つの重要な技術が、iPhone Proシリーズに搭載されている「LiDAR(ライダー)スキャナ」です。
LiDARは、光を利用して周囲の物体までの距離を測定する技術です。
対応アプリを利用することで、敷地や周囲の建物、塀、樹木などを大量の点の集まりとして記録できます。
このデータは「点群データ(ポイントクラウド)」と呼ばれます。
点群データの特徴は、写真と違って、現実の空間を奥行きのある立体的な情報として記録できることです。
今回は、実際の敷地をiPhoneでスキャンし、既存の塀や地面、植栽、駐車している車などを含めた3Dデータを作成しました。
そして、この現実の敷地データを、AIが生成した住宅の3Dモデルと組み合わせることにしました。
Twinmotionの仮想空間で、現実とAIを融合する
現実の敷地とAIが作った住宅を統合するために使用したのが、建築ビジュアライゼーションソフト「Twinmotion(ツインモーション)」です。
Twinmotionは、3Dモデルをリアルタイムで表示し、光や影、素材、周辺環境などを表現できるソフトウェアです。
今回は、iPhoneで取得した敷地の点群データと、Claude Codeによって生成した住宅の3DモデルをTwinmotionに読み込み、同じ仮想空間上に配置しました。
つまり、現実の敷地の中に、まだ存在していない住宅を建てることができたのです。
しかも、完成した建物を表示するだけではありません。
住宅を構成する部材を工程ごとに表示することで、あたかもその場所で建築工事が進んでいるかのような様子を再現できます。
見せる順序は施工順でない箇所があります。① 更地の状態からスタート
最初に表示するのは、iPhoneでスキャンした敷地の点群データです。
既存の塀や植栽、駐車車両など、実際の敷地の様子が3D空間に再現されています。
② 基礎工事
次に住宅の基礎を表示します。
実際の敷地の中にコンクリート基礎が現れることで、建物の配置や地面との関係が分かりやすくなります。
③ 床組み工事
基礎の上に木材の床組みを表示します。
床を支える部材がどのように配置されているのか、完成後には見えなくなる部分を立体的に確認できます。
④ 壁と屋根の枠組み
2×4工法の特徴である壁の枠組みや、屋根を支える部材を表示します。
木材が組み合わされ、建物全体の骨組みができあがっていく様子を見ることができます。
⑤ 窓や建具の取り付け
窓や開口部の部材を表示します。
骨組みだけだった建物に窓が入ることで、住宅としての姿が徐々に見えてきます。
⑥ 外壁・屋根の仕上げ
壁や屋根の外装を表示すると、建物は一気に完成形に近づきます。
木造の骨組みが隠れ、普段私たちが目にする住宅の姿になります。
⑦ 完成イメージ
最後に、外壁の色や屋根、庇などを仕上げた完成状態を表示します。
実際の敷地風景と建物が一体になった、完成後の姿を確認できます。
2×4住宅の「見えなくなる部分」を見せる
サンキハウスが採用している2×4工法は、床・壁・屋根などの面を組み合わせて建物を構成する工法です。
住宅の耐震性や断熱性を考えるうえで、壁の内部や床、屋根の構造は非常に重要です。
しかし、これらは建物が完成すると、ほとんど見えなくなってしまいます。
これまでも図面や現場写真などで説明してきましたが、建築に詳しくない方にとっては、平面図から立体的な構造を想像することは簡単ではありません。
今回のような3Dモデルを利用すれば、普段は見ることのできない部分を、さまざまな方向から確認することができます。
さらに、部材を一つずつ表示したり、特定の工程だけを取り出したりすることで、住宅の構造をより直感的に理解していただけるようになります。
これは単に見栄えの良いCGを作るということではなく、住宅の中身を分かりやすく伝えるための技術だと考えています。
AIは、工務店の仕事をどう変えるのか
今回の試みで興味深かったのは、専門的な3Dモデリング作業の一部を、AIによるプログラム作成で実現できたことです。
もちろん、AIが作ったモデルがそのまま正確な施工図になるわけではありません。
実際の建築には、寸法、部材の納まり、構造計算、施工方法など、専門家による確認が必要です。
それでも、これまで多くの時間と手間が必要だった3Dモデルの作成や、建築工程の視覚化を、AIが支援できるようになったことには大きな可能性を感じます。
今後は、図面と連動したより正確なモデルの作成や、構造の説明、工事工程のシミュレーションなどにも応用していきたいと考えています。
例えば、家づくりを検討しているお客様が、実際の土地の中を歩くような感覚で建物を見たり、壁を一時的に透明にして構造を確認したりすることも可能になります。
完成予想図から、家づくりの「過程」が見える時代へ
住宅のCGといえば、これまでは完成後の外観やインテリアを美しく見せることが主な目的でした。
しかし、AIと3Dスキャン技術を組み合わせることで、その役割は少しずつ変わり始めています。
完成した姿だけでなく、どのような構造で、どのような順番で家が建てられていくのか。
それを実際の敷地の中で確認できることは、家づくりへの理解と安心につながるはずです。
AIが作った仮想の住宅を、iPhoneが記録した現実の土地に建てる。
少し前までは専門的な設備や多くの手間が必要だったことが、身近な機器とAIを組み合わせることで実現できるようになりました。
サンキハウスでは、こうした新しい技術も積極的に取り入れながら、住宅の性能や構造、家づくりの過程を、より分かりやすくお伝えしていきたいと考えています。
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- 宅地建物取引士












