寄棟の家の屋根裏換気はどうする

屋根裏の換気って気にしてますか?

天井の上にある屋根裏空間は、夏は暑く60℃にもなると言われ、冬は日が暮れると途端に寒くなります。
その部分の空気が滞留すると夏は下の部屋が暑くなるし、冬は結露の原因にもなるので、
換気(と言っても部屋の中の換気ではありませんよ)をして空気を動かす必要があります。

上図の「換気あり」を見て下さい。(冬と夏のそれぞれ右半分です)
青↑で示す空気の流れが、軒から屋根裏に入って棟(屋根のトップ)から抜けていると思います。

この様に下から上に向けて空気の入口と出口があれば、スムーズな空気の流れができます。
では次に、どの位の量の空気を換気するべきなのでしょうか?

住宅金融支援機構のルールによると天井面積の1/1600(棟で排気の場合)が目安とされていて、
30坪の総二階の家で考えると(延べ床面積が100㎡なので)天井面積50㎡になり、

50㎡(天井面積)÷ 1600 = 312.5c㎡ となりました。

1㎝幅の隙間で3.13mの長さが必要になりますので、かなりの大きさの隙間が必要ですね。

住宅金融支援機構のフラット35で融資を受けるなら、屋根裏換気は必須です。

屋根裏換気は軒から空気を入れて棟で抜く組合せが一番効率的とされていて、
その場合の軒(入口)の開口割合は1/900で棟(出口)の開口割合は1/1600です。

ただし、棟換気部材(出口)の設置位置については、
入口開口から90㎝以上の上部で且つ、屋根上部から40㎝未満の位置に設ける必要があります。

 

そこで、問題です。
寄棟の家の場合はどうなるのでしょうか。

寄棟と言うのはこの様な屋根形状です。

この形の屋根の場合、棟はあまり距離がありません。
赤丸で囲った部分が棟になりますが、長さが短く換気部材も長く付けられません。

 

寄棟屋根は屋根裏のボリュームが一番小さい形なので、日本では人気の屋根形状です。
しかし、屋根裏換気ができていない家が多いのも事実のようです。

この場合は何か別な方法で換気量を増やす必要がありますね。☘️


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