熱の出入りが最も多いのは窓!CO2削減の技術・・・窓

ガラスは熱を通しやすい素材なので、家の中で最も熱の出入りの大きな部分です。
家全体の熱の損失を100%とすると、窓からの損失は、夏では71%・冬では48%だというデータもあり思っている以上に窓の断熱性能が重要だということがわかります。

サンキスタイルの家で標準仕様としている窓は、日本製樹脂サッシと北欧製木製サッシです。
それぞれについて、ご説明いたします。

日本製樹脂サッシ

窓枠に樹脂を使い、Low-Eのアルゴンガス入りのペアガラスを標準仕様としています。
樹脂は、熱を通しにくい性質があるので、アルミサッシに比べて、熱の損失量を約80%も減らすことができます。
また、アルミサッシが組み立て式で加工されるのに対し、樹脂サッシは溶着式で製造されますので、継ぎ目がなく、より気密性に優れています。(参考:樹脂サッシ普及促進委員会

静岡県静岡市の工務店Sanki Haus(サンキハウス)・樹脂製窓サッシとLow-Eのアルゴンガス入りペアガラス

Low-Eペアガラスについてご説明します。(上図右側)
「Low-E」とは金属の幕をペアガラスの内側にコーティングした、断熱性能の高い窓ガラスのことで、熱を伝える赤外線を反射して熱の出入りを防ぎます。

ペアガラスなので、2枚のガラスが1つになっている窓なのですが、その外部側に金属をコーティングすると夏の日差しの暑さを遮る「遮熱タイプ」になり、部屋側にコーティングすると冬の暖まった室内の温度を逃がさない「断熱タイプ」になります。

静岡県静岡市の工務店Sanki Haus(サンキハウス)・Low-Eペアガラス使用例

使用例左側のような高層ビルをよく見かけます。金属の膜がありますので、少しガラスに色が付いているのがわかると思います。このようにガラスが多く使われたビルの室内でも、暑くならないのは、「遮熱タイプ」Low-Eのガラスが使われているからです。

使用例右側は私の自宅です。「遮熱タイプ」です。
この窓を使うと、夏は、外の暑さが伝わらず、エアコンの効きも良くて快適ですが、冬は日差しの暖かさをあまり感じることができません。夏の日射は窓以外に日よけや軒の出で遮蔽することもできますので、冬の暖かさを優先したい方には「断熱タイプ」がおすすめです。
夏に強い「遮熱タイプ」は、家具やフローリングの日焼けを防ぐ効果もあります。
実際の施工では、お客様にこのようなご説明をして、優先したい機能に応じて、タイプを選択しています。

最後にアルゴンガスについて。
当社が標準で使用している窓には、ガラスの間の空気層にアルゴンガスが充てんされています。アルゴンガスは乾燥空気以上に熱伝導率が低いので、アルゴンガスが入っていない状態に比べて、約20%程度、断熱性能がアップします。

アルゴンガスは、地球上に普通にある気体で、無色無臭・人体に安全な不活性ガスです。(ガスと言っても爆発するようなものではありません)

窓枠が樹脂・ガラスがLow-Eペアガラス&アルゴンガス入りの窓の気密性・断熱性をご説明いたしました。次は、もうひとつの標準仕様の窓「北欧製木製サッシ」についてです。

北欧製木製サッシ

北欧製木製サッシは、その木のぬくもり、手ざわり、質感の良さ、気密性の良さ、などなど、私がとても好きなサッシです。まず、構造をご説明いたします。

静岡県静岡市の工務店Sanki Haus(サンキハウス)・北欧製木製サッシ構造

標準で使用するのは3重サッシです。窓が3枚・空気層が2つあるので、ペアガラスよりも断熱性能が優れています。ガラスの厚みは4mm・空気層は保温性能が最も良いとされている12mmです。
使用されている木材は、しっかりと目の詰まったパイン材です。

【木材管理】
窓枠に使用されている木材は、WWF(世界自然保護基金)管理下等のFSC認定材です。
きっちりとした計画伐採・計画植林のもとに生産されている木材なので、自然保護の観点からも優れた材料と言えます。

静岡県静岡市の工務店Sanki Haus(サンキハウス)・北欧製木製サッシ種類(テラスドア・スライディングサッシ・オーニングサッシ)

テラスドアやスライディングサッシなど種類も豊富ですが、サンキスタイルの家では、北欧で最もポピュラーなオーニングサッシがおすすめです。おすすめの理由は、家の外観が、より北欧スタイルに見えることもありますが、2階の窓が掃除しやすくなり、便利だからです。

オーニングサッシは、換気ポジション(写真左側)、通常の開いた状態のポジション(写真中央)の2か所で固定できます。その他にクリーニングポジション(写真右側)では、部屋の内側に180度窓が開き通常外側になっているガラス面が、すぐ目の前にきます。ですから、お掃除楽々です。
通常のサッシでは、2階の窓の外側は、とっても掃除がしにくく、危険なので、オーニングサッシがおすすめなのです。
(写真では少ししか開いていませんが、窓枠が、ガバッと180度開きます)

日本製樹脂サッシでは、性能面の話が中心で、北欧製木製サッシはデザイン面中心の話になっていますが、北欧製木製サッシの性能が劣っているわけではありません。北欧の極寒の中、最も普通に使われているのは木製サッシですので、性能(気密性・断熱性)も、とても優れています。