建てる前に猛勉強して建てた平屋

『住まい体感インタビュー』
第5回目は2022年2月に家を建てて、1年半になる富士市のIS様。

大きな敷地に平屋を建てたIS様ご家族。 純白の漆喰で仕上げたお家は調べ抜いて建てた大満足の家だ。

 

   

「祖父の残してくれた土地に新築するつもりだったのですが、調整区域だったため断念。しかし職場のある街に、郊外とは言え大きな敷地を見つけて購入。前々から建てたかった平屋を新築しました。」

最初からサンキハウスで建てようと考えていたとおっしゃる経緯と、1年経った住み心地についてお聞きしました。

 

家づくりのきっかけは

サンキハウス(以下サ):家を建てることになったきっかけについて教えて下さい。
ご主人:子供が生まれることになったので、小学校入学までに家を建てようと決めたのが一番のきっかけですね。

サ:家を建てる時にこだわったことや、平屋にした理由は?

ご主人:やっぱり年を取ったら2階っていうのは不便だろうから平屋と決めていました。

奥様:アパートがメゾネットでしたが、下で洗濯をして上に干しに行くと洗濯ものが転々と落ちて。不便なので2階建てにする気はなかったです。

サ:他にこだわったところは?

奥様:やはり洗濯です。2階に行くのが面倒だったのでワンフロアで完結させたかったです。
花粉症もあるし、ここは周りの畑の土埃もすごいから外には干したくなかったですね。

 

家の話がかみ合って、この会社ならと!

サ:家を建てようと思った初期の頃とサンキに決めた頃、建てる家に対する視点は変わりましたか。

ご主人:家について何も知らないと気づき、2年間くらい図書館の本を片っ端から読んで勉強しました。それぞれ言っていることが全部違うのですが、一番腑に落ちたのが西方さん(有限会社西方設計 西方里見氏)でした。それで高気密、高断熱、新住協、を静岡で探したらサンキハウスがあった。 だからサンキを訪ねた段階でかなり強く決まっていました。

住宅展示場も行きましたけれど、C値やUA値を聞いても半分ぐらいの営業さんから何言っているの?みたいな顔をされました。サンキは誰と話しても話は通じるので、任せられるだろうと思いました。

確実にサンキだと思ったのは、年賀状と営業が来なかったからです。(笑)
住宅展示場に行くとたくさんの物をもらえて僕らも楽しませてもらいましたが、この宣伝費は当然、家の代金に乗ってくるのだろう、自分が払った代金で誰かがトミカをもらうと思うと、ろくすっぽ営業してこないサンキが逆に信頼できて。ほんとに電話一本かけてこない、これは間違いないと思いました。(笑)

僕は新住協もあってサンキに決めて、妻は北欧デザインで塗り壁なのが良かったようです。

サ:ご予算についてはどうでしたか。

ご主人:ある程度はかけるつもりでしたけれど限りもあるので、そうですね、サンキに限られていましたね。
宝くじに当たったらスウェーデンハウスが来たかもしれない(笑)。

サ:弊社のお客様対応についてはいかがでしたか。

ご主人:私は建築中もずっと勉強は続けていて、新しい情報に対してもしっかり返事してくれたと思います。
新しいことを覚えるのは面倒くさくて、同じ仕事ならずっと同じことをしてればよいと思いがちですけど、
私が本を読んで「これってどうなんだろう」と聞けば、サンキではこう思っているから使う/使わないっていうのが返ってきて非常に納得できました。

サ:自由設計についての印象をお聞かせください。

ご主人:プランとしては結構こだわりの作りになってしまったというのは自覚しています。自分の部屋は3.5畳ぐらい、脱衣室なんかものすごく小さい、1畳くらい。その割に家事室は大きいし、続きでクローゼットもあるし、あんまり一般的ではないなっていうのは自覚していますが、でも、それを普通にやってくれました。ふと思いついた細かいところや、こだわりをすぐ汲んでくれたっていうのは良かったと思います。

設計している中で、「いや、それはできないです」とか「無理です」っていう話は特に出なかったです。
言ったら「僕らが金銭的に無理です」だけなので(笑)、作りたい家は作れたと思います。

奥様:自分は凝り性だから良かったですが、細かいことが苦手な人は多分音を上げるぐらいに決めることがいっぱいありました。例えばキッチンもトイレもどれでもいいので、全部のメーカーを見て似てるけどこれがいいって選ぶのが大変な人はすごく大変だと思う。(※標準セットはご用意していますが標準からの変更も自由です。)

ご主人:強いて言えば、電気だけはちょっと後悔があります。
リビング(照明)と廊下のダウンライトが一緒に点くようにしたら、寝るときもドアを開けてある子供部屋までちょっと明るくなってしまいます。廊下はキッチンと一緒にすれば良かったな、というのはこの家で唯一の後悔に近いと思います。

奥様:もう一つ、小屋裏風2階の電気が下の階でも消せるようになっていないんです。
リビングの照明が点いていると2階の照明も点いていることも気が付かなくて、リビングを消してようやく分かる。で、また階段上って。

サ:そこは担当コーディネーターが気づくところでした。申し訳ありません。

 

住み始めてみたら、思った通りでした

サ:家づくりの感想をお聞かせください。

ご主人:自由設計なので家ごとに全部違うし、タイルなんかも施主が何でも選べるので、自由度が高い分、細かい行き違いはあったと思います。でも間違いが起こる/起こらないより、 起こってしまった間違いに対してすぐ対応してもらったことが結果としてはむしろ信頼できました。

家を作っていて、床下エアコンとか、小屋裏風2階の冷房エアコンとか、(浴室の湿気を室内側に開放する)浴室循環ファンとか、他のお宅の完成見学会で見てはいたけれど、自分の家では出来てみないとわからないという点が、面白いなと思いました。

結局、UA値はこれです、断熱材はこうです、と言われても実際住んでみないとわからないという意味のドキドキは結構強かったですね。しっかり作ってもらったっていう信頼はありますが、最終形としてどうなのかですよね。 結果?とても良いですよ(笑)。

サ:全館冷暖房の住み心地はいかがですか。

ご主人:年を通して温度23から27度ぐらい、湿度は50から70%ぐらいが目標値で、そのために換気量なども全部コントロールできるようにお願いしました。結果として、リビングや西側の個室はエアコン一台でやっていけています。東端の工作室はエアコンから遠いので、初めから想定していましたが28度ぐらいまでいくことがあります。ここ(リビング)の気持ちいい空間と比べると、暑いとまではいかないけど涼しくない。とは言え、サーキュレーターで風を送るか、最悪個別のエアコン取り付ければいいけれど、まだそこまでするほどでもないです。
冬も想定した通り、工作室が1度ぐらい低いけれど、まあ、そんなもんかなっていう感じですか。

奥様:私は寒いって思ったことないです。
ずっとゴロ寝していて動かないとちょっと寒いかな。でも普通に暮らしている分では大丈夫。

サ:ご心配になられていたお洗濯や光熱費などの印象は?

奥様:お天気関係なく洗濯物も乾きます。
今頃(6月初旬)から湿度があがってくるとだんだん難しいので除湿機を使うことはあります。

ご主人:前の家がオール電化じゃなくてこっちがオール電化なので単純な比較にはならないですが、電気代が跳ね上がる前に関して言えば、 前の家は電気もガスも1万づつくらいでした。今は冬の一番高い時で確か3万円いくかどうかです。インコを飼っていてあんまり温度を下げられないので、多分普通のお宅より目標温度を高く設定しています。冬もフリースなしでシャツ1枚です。家のどこにいても温度の変化がなくて 蒸したり暑かったり寒かったりっていうのもなくて、ついでに言えば花粉症もちょっと良くなったような気もします。
湿気を保っているせいか、あまり風邪もひかずに去年1年過ごせたことを考えると、ちょっと電気代が高いぐらいは十分許容範囲内です。

サ:この家の設備のメンテナンス性についてはいかがですか。

ご主人:頑張っていますよ。換気システムのコントロールパネルにお掃除アラートが出て叱られるので。

外のフィルターは初めからもう1個ついていてもいいと思いますね。あれは2か月に1遍ぐらいでお掃除のために交換なので、引っ越し後すぐに買うことになりますから。
室内フィルターは掃除機で吸って10分もかからないくらいですね。

床下エアコンのところも掃除機でさささーってすぐ出来るようになっています。
メンテナンスが難しい機械がついているという印象はないですね。困った時もどうにかなるという機械ばかりなのは助かります。

サ:お友達などに新居をご紹介いただけましたか。

ご主人:高断熱高気密で窓を開けないで生活するというライフスタイルを良しとするか、が大前提ですね。うちはこういう風に生活していると言った時に、興味示してくれる人かどうかは選ぶと思いますが、興味があるのであればもっと色々教えてサンキハウスで建てて良かったよという話をすると思います。

サ:IS様の中でも高気密高断熱にこだわるっていうのは「ちょっと変わっている人」というイメージなのですか?

ご主人:うーん、でも昔ほど高気密高断熱に拒否反応を示す人がいなくなっているような気はします。とは言え本当に高気密高断熱を知っている人たちはどれくらい居るのだろうかというと、建てる前の僕らも含めてあくまで「言葉として知っているだけ」というところがあると思います。

家の説明にC値もUA値も書かないような住宅メーカーはだんだん減ってきて、そのレベルはメーカーの中で色々あるとは思いますが、性能の比較の中では多分金額的にもリーゾナブルにできたんじゃないかなと思っています。その点では断然おすすめです。

 

高性能な家での暮らしは楽しい

サ:一番気に入っている場所はどこですか。

ご主人:リビングですかね。やっぱり。勾配天井と梁は良かったです。耐震プログラム計算の結果、急遽梁が必要になりました。予算上、天井に木を貼ることを断念したので梁がなかったら寂しかったでしょうね。梁と聞いて、すぐにハンモックが浮かびました。

奥様:私は、タイルだな。ちゃんとこのタイルの高さに合わせて腰壁の高さを変えています。その結果、ちょっと高いですけれどね(笑)。鳥と雲で、鳥雲っていう柄で持ち込みなのですけど、めちゃめちゃ綺麗に収めてもらいました。あっちの名古屋モザイクのタイルは何万円かの追加になると思って悩んでいたら、見積もりがあれ?と思うくらい安くしてもらえました。

 

こうすれば良かったところ、これから家づくりをする方へアドバイス

サ:これから家づくりをお考えの方へアドバイスをお願いします!

ご主人:「本を読め」になりそうな気がする。
住宅の業者の人たちは海千山千でやっぱり自社にとって良いことだけ言ってきます。それはもういろいろなことを言う人達がいる中で、自分で何が良くて何が悪いかを決めるために、まず初めにあのバカみたいに本読んだのは良かったなと思っています。

こういうところを大事にした家を建てたいってなったら、あとはもう、自分がどう暮らすのかという想像をしました。

人によってライフスタイルはバラバラだけれど、それは住宅作っている人からすると最初はわからないから、平均的なサイズのプランを初めに出してくる。それを見て、寝る部屋は狭くていいから、工作する部屋を大きくしてくれっていう希望だったり、風呂、家事室、脱衣室、クローゼットの役割や動線を考えて脱衣室がこれだけけ小さくできたという想像をすごくしてから家を建てるというのは大事だったのかなと思いますね。

もう暇さえあれば色々考えていたので、実際住んでそんなに違和感を覚えなかったです(笑)

今だとインスタとかなのかもしれないですけど、インスタだと自分のやったものを悪かったとは言いたくないので、やって最高!みたいになっちゃう。良いも悪いもいろいろなのを本で勉強したのが良かったと思います。

サ:そういう斬新なアイデアはすごくありがたいです。私たちもまずは一般的なプランからのご提案になってしまいますが、実際にやってみて全然オッケーだよっていうお話であれば、 別の時にそういうご提案もできます。

ご主人:家作りって大変だなって思うのは、試しにやってみるというのがなかなかできないことですよね。
金があるでっかい業者だったら、ちょっと展示場で試してってできるかもしれないけど。

サ:いやー、展示場で脱衣室1畳っていうのは試さないと思います。(笑)

ご主人:ユニットバスの天井換気扇は、もういらないと思いますね。室内で回してって皆さんに言いたい。
家が高気密なら、冬はリビングを加湿できるし、夏は冷房で勝手に除湿してくれます。
冬はさっき言った50%は保ちたいと思っているので加湿器を使う想像はしていましたが、毎日洗濯して、普通に風呂に入ってどんな真冬でも50%はほぼ下回ることはないので、加湿器は使っていません。

風邪も外でもらってくる子供は別として、僕らも生活していて楽だし、特に花粉症は、さっきも言いましたけど、明らかに部屋に入ると楽になるので、やっぱり全然違うなって思いますね。湿度があるっていうのは大事だし、 わざわざ外に窓を開ける必要はないよっていうのは常々思います。

考えてみると、開けていないです。
リビングの大開口スライディング窓もフィックスでも良かったかなと思うくらい。


サ:最後に、今の関心事はなんでしょうか。

ご主人:そうですね、地震が起きてどうなるかだけですね。地震は絶対来るので、そこを踏まえてなるべく高気密でやってくれるところを選んだのもあります。倒れないとは思っていますが、気密がどれだけ落ちるかというのは、興味半分、心配半分ぐらいです。

サ:長時間どうもありがとうございました。