お風呂の換気はいらない　～冬は加湿、夏はカビに効果があるこの方式～

「浴室CF（循環ファン）」という新しい換気方式とは？

サンキハウスの聖一色モデルハウスでは、
新潟の設計事務所 ARBRE Design（アーブルデザイン）さん が考案した
「浴室CF（循環ファン）」という換気方式を採用しています。

今回は、この仕組みがなぜカビに強く、省エネで、お風呂を早く乾かせるのか。
一般的な「換気扇とはまったく違う考え方」を、わかりやすくご紹介します。

浴室CFとは？

冬の使い方：乾燥した室内の空気を送り、素早く乾燥

冬の室内は湿度が低く、空気が乾いています。
ですから、お風呂場の空気を外に排気するなんてもったいない。
他の部屋から乾いた空気を CF（循環ファン）でお風呂に送り込む と…、

• 浴室の湿気が素早く薄まる
• 湿った空気は入口 → 脱衣所 → 室内へ自然に拡散
• 結果、短時間で浴室全体が乾く

さらに、室内の「過乾燥」を少し和らげる副次効果まであります。

夏の使い方：外の湿気を入れず、エアコンの除湿力を活用

夏のお風呂で窓を開けたり換気扇を回すと、
外から湿度の高い空気を大量に取り込んでしまう のが問題です。
結果、浴室がなかなか乾かずカビが発生しがちです。

浴室CFでは、

• 窓は開けない
• 排気はしない
• 家の中の空気だけを循環

とするため、外の湿気が入ってきません。

湿気は家の中に拡散しますが、
運転中のエアコンの除湿能力で効率よく処理される仕組みです。

「外気を入れるより、湿気を家に逃がすほうが省エネ」という発想

お風呂は小さな空間なので、湿気の量も限られています。
これを家の空気と混ぜてしまえば、
圧倒的に少ないエネルギーで乾燥が完了する とARBRE Designさんは述べています。

対して、窓開けは「外の無尽蔵の湿気」を入れる行為。
乾くどころか、湿気を増やす原因になります。

設置のポイント（重要）

浴室CFは「空気を動かす設備」です。
そのため、施工の質が非常に重要です。

● ダクトは“曲げすぎ”厳禁

• 天井設置はフレキシブルダクト経由でOK
• ただし曲がりは最小限、回数も少なく
• 曲げすぎると風量が大きく低下

実際に「風が弱い」という問い合わせの多くは、
ダクトの潰れ・急な曲げ・接続不良が原因です。

● 脱衣所CFを併用すると効果が倍増

• 浴室CFだけでも乾きます
• ただし洗濯物を干すご家庭では、脱衣所CFの併用がほぼ必須
• 湿気が効率よく拡散し、浴室も洗濯物も乾きが早くなる

● 排気型換気扇は原則不要（非常用として残す場合あり）

基本はCFだけで完結します。
ただし冬季などの湿度管理に備えて、
“念のため”換気扇を残すケースもあります。

使い方のポイント

● 入浴後に循環ファンを回すだけ

浴槽・床・壁についた水滴が短時間で乾き、
カビのリスクを大幅に低減します。

● 家全体の空調がしっかり効いている家向け

高気密・高断熱住宅では、
CFの空気の流れが非常に生きるため相性抜群です。

メリット・デメリットまとめ

〈メリット〉

• 浴室の乾燥が速い
• カビが生えにくい
• 洗濯物の乾燥にも役立つ
• 排気型換気扇より静かで省エネ
• 高断熱・高気密住宅との相性が良い

〈注意点〉

• ダクト施工の質が効果を大きく左右する
• 気密性能が低い家では効果が出にくい
• 脱衣所CFをつけないと湿気の拡散が弱い場合あり

まとめ

浴室CFは「高性能住宅の弱点」を補う換気方式**

高断熱・高気密の家ほど、湿気がこもってカビが発生しやすい。
その弱点を、シンプルかつ省エネな仕組みで解決してくれるのが
浴室CF（循環ファン）です。

サンキハウスではモデルハウスで採用し、その効果を確認しています。
「お風呂が乾きやすい家」「カビに強い家」は、
暮らしの満足度に直結する大切な部分です。

興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

伊豆川達也宅地建物取引士

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