粘り強く壊れる2×4工法の壁

2×4工法はモノコック+積み木構造と言われています。

モノコック構造とは6面体の箱で外力に抵抗する構造。

積み木構造とは差込みや取り付けがなく、上に載せ積み上げる構造の事。

その為、基本的に木材が外れる、落ちるがありません。

地震の時に揺れに耐えることは勿論大事ですが、想定外の巨大地震が来たとき、
どの様に壊れるかが、重要になります。

 

揺れにより家が壊れる場合、ある程度までは復元可能な変形が起き、
それを超えると靭性(メリメリしても頑張る様子)破壊が起きます。

この時、破壊に耐えている部品(金物や柱など)が
大きく少数なモノで構成されている工法は、
降伏点(破壊の始まり)を超えると一気に抵抗がなくなり、崩れてしまいます。

   例えば、在来工法の筋交いが揺れにより破断するなど


   この様な壊れ方をすると生き残るのは難しそうです

 

反対に無数の小さな金物で抵抗するタイプの構造、即ち
2×4工法の壁は靭性(じんせい)のある構造と考えられます。

何が小さな金物かと言いますとです。

モノコック構造を構成する構造用パネルは無数の小さな釘により
2×4工法の柱や梁に釘打ちされています。

一枚の構造用合板を80本以上の釘で止付ける2×4工法の壁は
地震の揺れに耐えます。

しかし、想定以上の揺れに襲われると、
(1)釘が破断する
(2)釘がパンチングアウトする(頭から抜ける)
(3)釘が抜ける(先端から抜ける)
(4)柱や梁が割れて釘が効かなくなる
の4つのパターンで徐々に壊れます。

(2)と(3)が分かりにくいので説明しますと

この様に釘が効かなくなり、家が部分的に壊れていきます。

 

2×4工法は日本でオープン工法として認められて今年で50年になります。
(最古の2×4工法の建物は札幌の時計台と言われていて築150年)

多くの大震災に遭遇して来た2×4住宅は靭性(粘り強さ)の高い工法として
お勧めできる耐震構造を備えています。☘️


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