2×4工法住宅の耐震的な余力②
前回の続きです。
(2)法律(建築基準法)で定められている違いについて考えてみましょう。
家を建てるには建築基準法を遵守しなければなりません。
建築基準法に従って建てることで耐震等級1の建物になります。
在来工法と2×4工法はそれぞれ別の建築基準法が制定されています。
その為、間取りと姿形が同じでも、工法が違えば耐震力も違うことになります。
ここに両方の工法による違いを示した図表があります。
「1階耐力壁量」を見て下さい。
在来工法は19.8mですが、2×4工法は30mと書かれています。
在来工法は柱と梁で建てるので、「壁量は関係ない」と思うかも知れませんが、
現代の考え方は、在来工法も壁量計算(壁の量)が耐震の基本となっています。
2×4工法は在来工法と比べて1.5倍の壁量が法律で必要になります。
それぞれの工法の単位メートル当たりの耐力は示されていませんので、
同じ長さの壁が同じ耐力と見なされるわけではありません。しかし、2×4工法は構造用合板を壁に張るモノコック構造の壁です。
在来工法の単位メートル当たりの壁の方がより強いとは考えられません。
次に「積雪加算条件」をご覧ください。
ここは実に興味深いのですが、2×4工法では全く雪の降らない静岡市でも、
積雪加算として30㎝の積雪重量が加算がされています。
30㎝というと(1㎝積雪が2~3㎏なので)60~90㎏/㎡ですから、瓦屋根を足した
と同じ位の加算がされていることになります。
在来工法にはその加算がありませんので、
2×4住宅の耐震的な余力はより増している事になります。
この様に、2×4工法住宅にはより厳しい制限が掛けられています。
1974年のオープン化からすでにこのルールはありましたので、
数々の震災で倒壊が無かったのも頷けます。
後になって太陽光パネルを載せる場合でも、
2×4住宅であれば何も心配することはありません。
太陽光パネルの重さは、架台を入れてもせいぜい8~10㎏/㎡程度です。
積雪30㎝の1/8位の重さしかありませんので、安心してお載せ下さい。☘️
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