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在来工法はいつ生まれたのか?
築1400年経つ法隆寺に代表される日本建築は、今の在来工法とは違うモノです。
それは現在では「伝統構法」と呼ばれ、神社や仏閣などを専門とする工務店によって、
保存され受け継がれています。
では、在来工法はいつ生まれ、今に至ったのでしょう。
明確に在来工法が誕生した日を明らかにできませんが、
広く普及し始めたのは戦後と言われていて、80年程前のことになります。
太く立派な柱や梁を多く使う伝統構法は、
敗戦で資材・労働力不足だった戦後の日本には調達がむずかしかったため、
近隣の山から細い木材を伐採し製材して建てる在来工法が必要でした。
それは伝統構法を簡略化した工法として生まれ発展したのです。

両者の大きな違いは筋交い(スジカイ)の有無です。
伝統構法に筋交いはありません。

充分に太く大きな柱と梁を使用する伝統構法では柱が折れることはなく、
筋交いによる変形防止なしでも地震の揺れを吸収するため、斜材は必要ないのです。
しかし、伝統構法と比べ揺れに対するアプローチが※正反対の在来工法は
大きな地震で倒壊を繰り返してきました。
※伝統構法と在来工法の比較は こちら →

その為大地震の都度、法律が改正され補強を行って今に至っています。
結果、2×4工法を真似て面材(構造用合板)を外側に張ったり、
通し柱(1階から2階までつらぬく長い柱)を止めて※2階床勝ちにしたり、
在来工法の2×4工法化が進みました。
(※2階床勝ちとは床が角を取ること、すなわち柱が床の上下で分断する)
今、人手不足時代の到来で、在来工法は壁パネル化を進めていますが、
2×4工法において壁のパネル化は30年も前から行われています。
在来工法は古くからある日本の主要な木造構法と思われていますが、
その歴史は意外に新しいのです。☘️
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