家づくりで後悔しない為に必要な住宅の性能とは?

「家は夏を旨とすべし」は昔のはなし、暖かい家で健康的に暮らしたいものです。 また、自分で使うエネルギーは自前で発電するゼロエネ住宅を2020年の標準的な家と定めた日本に必要なものは高性能で燃費の良い住宅です。

サンキハウスの家は全て、一次エネルギー消費量計算、外皮性能(UA値)計算、気密測定(C値)報告書、そして第三者認証のBELS(ベルス)をお付けする性能証明住宅です。
そして、以下に示す8つの標準仕様と4つのオプション(+α)を選択いただけます。

1.構造計算されたベタ基礎

最新の計算ソフト「らくわく(※1)」の許容応力度計算(※2)により、適切な鉄筋の太さ、間隔を計算し、大地震に耐える人通口(※3)の位置やアンカーボルト(※4)の引抜き力まで考慮した、最適で、頑固な耐震等級3の基礎を設計します。

建物に掛かる大きな力を支える基礎を経験や勘で造ってはいけません。基礎の鉄筋の間隔が狭い事が鉄筋コンクリートの強さであると強調するために、むやみに鉄筋を増やした下の写真のような例は、無駄なコストを掛けているだけです。

(※1)「らくわく」日本ツーバオフォー建築協会監修の建物計算ソフト
(※2)「許容応力度計算」構造計算の方法の1つ。建築物にかかる様々な力を想定し、建物の構造部が許容できる力が、構造部に想定される力よりも大きいことを比較確認する方法。
(※3)「人通口」基礎の立ち上り部分に設けた開口部分。人が通れるようにすることで床下の点検が可能になるが、構造的な弱点となるため鉄筋での補強が必要になる。
(※4)「アンカーボルト」建物の土台と基礎を連結させるために基礎に埋め込み、地震で建物が基礎からずれたり倒壊するのを防ぐために重要な役割を担う。

2.一体打ちの基礎立ち上り

基礎工事には、一回のコンクリート打ちで外周立ち上り(壁面)と耐圧盤(床面)を一体に造る「基礎一体打ち」を採用しています。
通常のベタ基礎は、耐圧盤と立ち上りを別々にコンクリート打ちします。その結果できてしまうのが、基礎の打ち継ぎ部分(写真右側)です。この部分からシロアリが浸入することがあります。それに加えて、期間をあけて打った立ち上りコンクリートは底盤コンクリートの上に載っているだけですので、強度も心配です。

永くお住まい頂くためには、基礎一体打ちこそが最適な工法と考えます。

+α1.基礎断熱工法

下図をご覧下さい。通常の住宅は右側の「床下断熱」を採用しています。この場合、床下には外気が流れ込みますので、冬は床が冷たくなり、スリッパを履かないと足が冷たくなってしまいます。

当社は左側の基礎断熱をお勧めしています。基礎の立ち上りとその付近のコンクリートの内側に板状の断熱材を貼り付け、床下内部を室内と同じ環境にします。床下も室内と同じ空気環境の為、床が冷たくなることがありません。

基礎断熱にすることで、お風呂や脱衣室の温度も冬は15℃くらい(夏は25℃くらい)を保ちます。ヒートショックも起きにくく、床下に外気を入れないので人にも建物にも優しい温度環境になります。

+α2.さらに地震に強いツーバイシックス

構造体は地震に強いと言われるツーバイフォー(2×4)を標準仕様としています。加えてツーバイシックス(2×6)と言う50mm幅広の間柱を使うグレードの場合、壁が約2.5倍の曲げ強度(※5)、約1.6倍の圧縮強度(※6)に向上します。

間柱の幅が増えた分、より多くの断熱材を壁内に充填することができるようになります。2×6の場合、断熱材が2×4の1.6倍に増えるので、保温性、省エネ性も向上します。
木造在来工法の場合、断熱材を1.6倍まで増やすことは大変なコストアップになります。なぜなら木造在来工法の柱を太くすることがコスト的に難しいので、外側に付加断熱を50mm行わなければ2×6と同等な断熱性能にならないからです。わずかなコストアップで2×4から2×6にすることができるツーバイフォー工法は広く海外で使われている工法で、外国の標準は2×6なのです。

(※5)「曲げ強度」
曲げ試験において試験片が破壊に至るまでの最大荷重を基に算出した曲げ応力の値。抗折力(こうせつりょく)とも呼ぶ。引張試験における引張強さに相当する。
(※6)「圧縮強度」
曲げ試験と同様に押し潰す方向での試験片が破壊に至るまでの最大荷重基に算出した座屈応力の値。

3.耐震等級3が標準仕様

住宅会社のパンフレットに耐震等級(※7)についての記述がない場合、それは耐震等級1と言う基準で建てることを意味します。

当社では、(社)日本ツーバイフォー建築協会の監修のもと作られた計算ソフト「らくわく」を使用し、通常の基準の1.5倍地震に強い耐震等級3を標準強度として設計します。
計算ソフトの導入により、間取りを作成しながら建物の耐震性も確保する設計が可能になりました。また、耐震等級3性能評価申請を行うことで地震保険が半額になるため、性能評価申請を標準仕様に含めています。

(※7)「耐震等級」
極めて希に(数百年に一度程度)発生する地震力が建築基準法で定められており、性能表示制度ではこれに耐えられるものを等級1としています。等級は1から3まであり、等級2は等級1で耐えられる地震力の1.25倍の力に対して倒壊や崩壊等しない程度を示しており、等級3では1.5倍の力に耐えることができるとされる。

4.超高気密と湿気除去

断熱工事には裸のグラスウール断熱材を使っています。なぜなら、袋に包まれた断熱材では中の様子がよく見えないからです。
一般的な住宅では、袋に包まれたグラスウール断熱材を使います。袋の部分をつまんで木材に留め付けますが、この方法では袋の中の断熱材が壁いっぱいに隙間なく詰め込まれているかは分かりません。

裸のグラスウール断熱材を使う理由は、隅々まで充填されているか確認するためです。家の断熱性能を上げるために隙間無く断熱材を充填することは非常に重要なのです。
グラスウール断熱材に湿気は大敵です。断熱材が袋に入っていない代わりに、ポリエチレンの気密シートを室内側全面に張ることで湿気を壁に入れません。

裸のグラスウール断熱材を使って、気密シートを全面に張る作業は、時間と労力がかかります。しかしこの手間を惜しまずに丁寧な作業をすることで、断熱性・気密性の高い省エネルギーな住宅ができあがります。
コンセントやスイッチにも裏側に気密ボックスを施し、漏気をシャットアウトしていますので、水分による建物の痛みがなく永くお住まいいただけます。

5.少ないエネルギー消費量

燃費の良いハイブリッド車の様に燃費の良い家を数値で表す方法があります。それは一次エネルギー消費量を使ったUA値(※8)計算です。
2025年にはすべての新築住宅でH28年次世代省エネ基準を達成し、それを一次エネルギーとUA値で表示しなければ家を建設することが出来なくなります。これを省エネ住宅の義務化と言います。

この制度の目的は家のエネルギー消費を見える化して省エネルギー性能を高める事です。
当社では2025年に始まる制度基準を2007年より実行しております。

家で消費するエネルギーの7割以上を冷暖房・給湯・換気・照明設備が占めています。サンキハウスの家はそれらの消費エネルギーを3/4に抑える住宅性能を達成しています。(H28年次世代省エネ住宅の同面積の住宅と比べた場合)さらに2×6住宅では50%まで削減することができます。
UA値(※8)=0.33W/㎡K
C値(※9)=0.3c㎡/㎡(当社の2×6住宅の平均値)

(※8)「UA値」
住宅で用いる設備機器(冷暖房、換気、給湯、照明など)のエネルギーを熱量換算した合計の値を化石燃料や原子力、自然エネルギーなどの一次エネルギーで置き換えた数値から算出した建物の外皮熱貫流率のこと。建物の断熱性能の指標で、数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高いことを表す。H28年次世代省エネ基準では、静岡県の基準値は0.87W/㎡Kとされている。
(※9)「C値」
隙間の床面積あたりの割合。値が小さいほど隙間風の入らない高気密住宅と言える。平成21年まで使われていた基準では、静岡県の基準値は5.0c㎡/㎡とされていた。

6. ZEH(ゼッチ)基準が標準仕様

2025年に始まる省エネ住宅の義務化と共に、さらなる住宅性能向上を目指して国は新たな基準を作りました。それがZEH(ゼッチ※10)基準です。

政府は2020年までに新築住宅の過半数をZEH住宅(ゼロエネルギー住宅)にすることを目指しています。太陽光発電を大量に載せればどんな住宅でも必ずゼロエネルギー住宅にすることができます。でもそれは真の省エネ住宅とは言えません。そのためZEH基準では、H28年次世代省エネ基準よりもさらに20%良い断熱性能を求めています。
サンキハウスの家は2×4住宅の全てでこの基準をクリアしています。2×6住宅なら、さらに高い省エネルギー性能になります。
現状、全てのお客様が新築時に太陽光発電装置を載せるわけではありません。しかしながら、当社では全棟で一次エネルギー消費量計算を行いますので、お客様が「太陽光発電装置を載せたい!」と思った時に、ゼロエネルギー住宅にするためには何Kwの太陽光発電を載せれば良いのか、一目で知ることができます。

(※10)「ZEH」ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略
経済産業省ZEHロードマップ検討委員会では「外皮の高断熱化及び高効率な省エネルギー設備を備え、再生可能エネルギーにより年間の一次エネルギー消費量が正味ゼロまたはマイナスの住宅」と定義。

+α3. 第一種熱交換換気システム

現代の新築住宅では普通の家でもある程度の気密住宅になっています。これを中気密と言います。中気密になった要因は窓サッシが昔に比べて良くなったからです。その為、換気設備が無ければちゃんと換気できず、シックハウス症候群(※11)になってしまいます。中気密になる前の昔の家では隙間風が換気の役目を果たしていました。
しかし、冬の空気は冷たいもの。普通の換気設備では、室内の空気を暖房で暖めても、家の中に冷たい空気を引き入れてしまうことになります。そこで、室内の暖まった空気をただ捨てるのではなく、外に逃げる熱エネルギーを回収し、外気を室温に近づけた状態で取り込む換気システムが考え出されました。

これにより熱の再利用が可能になり、冷暖房の効果が損なわれにくくなりました。このような熱交換換気システムは、住宅の省エネ性能をさらに高めます。

(※11)「シックハウス症候群」建材等から発生する化学物質、カビ・ダニの繁殖、たばこの煙などにより室内の空気が汚染され、健康に影響がでること。目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹などが主な症状だが、影響の程度は個人差が大きい。

7.全棟で気密測定を行います

超高気密がこれからの住宅に必要な性能です。なぜなら、気密が高ければ高いほどエネルギーを無駄にしないため省エネ性が高まりますし、効率の良い換気ができるので人の健康にも住宅の長持ちにも良いからです。

気密性能は数値で表すことができますが、専用の機械でしか測定することができません。その結果により気密のための施工が丁寧に行われたかどうかが分かるのです。

C値=0.3c㎡/㎡ (当社の2×6住宅の平均値)

『高気密・高断熱』と、気密と断熱はセットで扱われることが多いですが、それは気密と断熱のどちらか一方だけが優れていても本当の力を発揮しないからです。しかし、高気密にするための施工と高断熱にするための施工はイコールではないため、それぞれを確実に丁寧に行うことが求められます。
断熱性能は計算で求められますが、気密性能は上記の通り、機械で測定しなければなりません。当社は全棟で気密測定を行い、2×4住宅ではC値=0.9以下、2×6住宅ではC値=0.5以下を保証しています。

+α4. 床暖房より心地良い床下エアコン

フローリングの下にチューブを設置して温水を流し暖房する床暖房を希望される方がいらっしゃいますが、床暖房はそれほど快適な暖房とは言えません。なぜなら、床面が体温近くの温度になると皮膚に接するには高温すぎるからです。しかし、それ以下では部屋が暖まりません。
当社では、普通の壁掛けエアコンを床下に向けて設置し暖房する床下エアコンをお勧めしています。

床面の温度は室温と同じになり、14畳用のエアコン一台を設置するだけなので初期費用もランニングコストもお得です。

ただし普通のお家に床下エアコンを設置しても暖まりませんし、電気の無駄使いになってしまいます。基礎断熱と超高気密・高断熱仕様の家でこそ実現可能なのです。

8. 地震保険が半額になります

火災保険に加入していない方はほとんどいませんが、その中で地震保険にも加入されている方は全体の7割弱しかいません。

これは、地震保険の保険料が高いのが原因ですが、もし半額になるなら加入しておきたいものです。当社は耐震等級3の性能評価書を全棟で取得しますので地震保険の50%割引が適応されます。
火災保険が在来木造住宅よりも50%程お安くなる2×4工法だから、地震保険と火災保険のどちらもお安くなります。

お約束 ~サンキハウスはさらなる努力を続けます~

家を構成する数万点にも及ぶ部材の一つ一つに選択する理由と基準があります。ここには書き切れない20年に及ぶ選択と検証の繰り返しによって今のサンキハウスの家が造られています。
そして、見た目やデザインだけで選んだ家とは違う、高い性能と長持ちする頑丈な家は綺麗なパンフレットやウェブサイトだけでは分かりません。実際の家を見て、触れて、話を聞いて戴くことが唯一の方法だと思います。
当社を選んでいただいたお客様に絶対に後悔させない、快適で長持ちする家を建てることをお約束します。